寒空の下待たされることもなく(劇場2階だし)、時間どおりに開場して時間どおりに開演。基本的なことかもしれないけど、いままでいくつか行ったライブで初めてだったのでちょっと感動的。
なかの芸能小劇場は、いわゆる劇場のツクリ。ゆえに椅子がやわらかくて背もたれ付き。舞台にはどん帳もある。これはまた、若手のお笑いライブを見るには新鮮な場所だなあと思う。劇場の名称からいって想像が付くように、普段は寄席としての役割もずいぶん買って出てるみたいだし。
BGMのボリュームが上がり、客電が落ち、ドンが上がって舞台明転。MCのげんしじんさんが下手より登場。ちなみに演者全員、下手で出入りしていました。
僕は初参加だったけど、雑音フェティッシュはもう11回目。なかの小劇でやりはじめたのはここ3回ということに少し触れた後、前回あったよろしくないアンケートの感想について。悪口は書かないでね、と釘をさしておいたにも関わらず、悪口があった。まずひとつ、"MCが面白くない"。それからもうひとつ、"げんしじんの衣装は酷いと思う"というものがあったそう。後者にげんしじんさんは反論。曰く、昔に、雑誌でプロのスタイリストさんが芸人のファッションチェックをするような企画があり、そこで自分は優勝していると。しかも、Tシャツのデザインブランド(スカンク)から頼まれて、今度げんしじんさんのデザインしたTシャツが販売されると。自分は芸人界のファッションリーダーだと。
ちなみにこの日のげんしじんさんの衣装は、上がスカンクブランドの、白地に緑系のイラストがプリントされたTシャツ、下が…とてもとてもとてもカラフルな、彩度の高い、色相豊かなパンツでした。靴も激しい色合いだった気が。
と、このげんしじんさんのMCの間に、どうやら前の方の席のお客さんがおしゃべりをしていたようで、げんしじんさんが舞台に立ってる芸人に注目してくれとお願い。マジ注意とも冗談ともつかなかったけど、心情的にはマジだったんでしょうね。そのお客さんに目当ての芸人さんを尋いたところ、元気良く答えてくれたのですが、げんしじんさん"目当てが終わったからって帰ったりしないでね。中堅の方々の前に帰られると困るんだ"と。んー、ちょっとリアルだ。
それから、全出演者の名前を読み上げ、どーよが急遽出演決定したことを発表。ちょっとだけざわめく会場。じゃさっそく、とげんしじんさんがはけて、舞台暗転、BGM、コール。
東京ロンリーboys。
一番手に来たかー、とアンケートに載っている出番順を見ていたのですが、これがまったく大丈夫なんですねぇ。
ネタはイルカの時とほぼ同じ。衣装は、下が可愛らしくなってたかな…黄チェックのスカートに赤チェックのズボンって、げんしじんさんほどじゃないけど極彩色。
ネタ同じと言いましたが、それでも僕は面白かったですよ。あと一番手になった理由でもあるのかもしれませんが、これ以降、暗転中のスタンドマイクや道具(椅子)の出し入れはロンリーさんがやってらっしゃいました。
流れ星。
ネタは、高齢化社会に向けて高齢者のアイドルを作ろうなど。途中、ご本人たちも気付いてネタにしてましたが、ウケそうなところでウケなかったなあと。お客さんが冷たかったというのではないと思うのですが、切ない静寂がありましたねぇ。
動きや喋りかたのみのボケってあんまり好みでない場合が多いのですが、それ以外のところでも突飛なボケで笑わせてもらえるところがあって嬉しかったです。ツッコミの人、がんばれ! つう感じでしょうかねぇ。
ヒロシ。
ネタは、いつもの通り(?)一言ネタ。ラジオで二度くらい聴いたことがありまして。以前エンタの神様に出ていらしたそうなんですが、僕がこの放送を見ていなかったため、姿形を見るのはこの日が初でした。ホストだ。
っまーあウケてましたねぇ。僕もたいへん面白かったです。これは単独ライブのチケも座席完売するわけですよ。だってまた見たいと思いますもん。
キャン×キャン。
ところでキャン×キャンの×はカケルなのか、エックスなのか。ものすごくどうでもいいけど。
ネタはファンとの接し方について。漫才中に小ネタが挟まれるの、一般的には嫌いじゃないんですが、キャン×キャンについてはなくていいなあと思ってしまうのですが。いわゆる漫才の中でのボケが、ボケ方が好きなんで。しかしこの人たち、どんどんうまくなってますよねぇ…。うん、でもそれを考慮しても、物真似のないネタを見てみたいなあ。
ここでいったんMC。げんしじんさんが出てきて、これから始まる新人枠"フレッシュコーナー"の説明。三分間のネタを順々に披露してもらい、お客さんが五段階評価で点数をつける。そのアンケートを回収し、後日ウェブサイトで発表。一位になった人には、次回雑音フェティッシュでのフレッシュコーナーのネタ見せオーディションが免除される、というルール。各組の名前を読み上げた後、一気に行きますよ、と明転のままハケる。
ヨージ(モテたい部)。
ネタはひとりコントで、映画"半落ち"をモチーフにした映画"席替え"の予告版。名前は各ライブの出演者リストでよく目にしていたんですが、初見。僕は面白かったですね。客席もじわじわ来ていました。爆発的というよりは、じわじわずっと笑ってる感じ。そんなに動き回るわけでもなく、大人しめなんですが、やってることのバカバカしさが面白かったです。
レム色。
ネタは、記憶喪失者と探偵(?)のコント。ほぼ座りっぱなし、しゃべり(言葉)のみでのネタ。僕はこの時が初見だったのですが、衝撃的なまでに面白かったですね。客席は後半に進むにつれて笑いの量が増えてきた感じ、後半にネタが盛り上がっていくのが常だから普通はそうだろうけど、どちらかというと"ああ、これが面白いところね"って気付いた感じで笑いが起きてきたというか。ツカミとか無音でしたから。僕もだけど。ちなみにこのネタで、僕は彼人らのどちらがボケでどちらがツッコミだったのかわからなかったです。あと、声がすごい小さかった。
4t。。
"。"までで名前のようです。ピンの方、ネタはお笑い創作ダンス、というかギャグ連発。イルカの微笑みに続き二度目、同じネタでしたがむしろ今回の方が、何を言っているか分かったため笑うことに集中できました。客席は…ライブのノリですねぇ、意味わからないのになぜか笑っちゃうっていう。
BBゴロー。
ネタはウクレレ漫談?でBB音頭。 飲み屋下ネタというか、なんていうんだアレ。演芸場の薫りがする感じ。慣れるとハマってくる、そして妙に歌が耳に付く。とても楽しくて、客席もかなりウケていました。およそ女子高生にはウケなさそうなネタなのに。そのムリカラ加減が面白かったというのも僕はあるんだけど。
これでフレッシュコーナーは終了、MCげんしじんさんが出てきて再び採点を促す。そして後半スタート。ハケ、暗転、BGM。
5番6番。
ネタは…ごめんなさい、不確か。メモには低年齢化と書いてあるんですが。ファンについてもちょっとふれていた気が…すんません。
少し前にオンバトでは何度か目にしていて、そんなに印象強くなかったんですが、この日は面白かったです。後日オンバトでオンエアになった時にやっていた、ボケとツッコミが同時にずっと喋っているというやつ、腹痛くなるほど笑いました。他のお客さんも沸いていました。
寒空はだか。
ネタは架空ギター漫談、東京タワーの歌など。僕も初見でしたが、ご存じない方、もったいないですよ。素敵すぎて本当に。
時事ネタ中心にやけに古いモチーフをひっぱり出しつつの漫談、とても面白かったです。客席も、他の若手漫才師とは違うウケ方で笑っていました。何しろ上手さは跳び抜けていたし、面白いしで、とても楽しかったです。
ハレルヤ。
お馴染み主任とカトゥーかと思いきや、主任と息子。でもカトゥー。芸人になりたい息子のネタ。オンバトなどテレビでは何度も見ていました。
固定ファンもいたのかもしれませんが、かなりウケてました。両ボケになる瞬間がすごく好きです。惜しむらくはオチが読めてね…王道だったので。それでも面白かったです。オチが読めるのに笑えるってすごいことだと思うんですが、僕は。
どーよ。
順番不確かですが、たぶんこのあたり。ネタは人殺しと話そうというコント。ここもテレビで見てはいましたがそんなに印象のなかったお二人なので(というかデニーロしか浮かばなかった)、見ながら改めて知っていく感じでした。
設定からしてすでに、ですが、見たことのない雰囲気のネタはわくわくしていいですね。どうしても殺伐としないジェイソンとか、楽しかったです。
げんしじん。
ネタはなんじゃそりゃそりゃわけわからん、という…一言ネタ? 不条理一言ネタというか、長めの一発ギャグというか、それをずーっとやっていくという。初見だったのもあって、新種の衝撃がありましたが、でも"知っている"常連客の笑いとズレずに笑えたので、それは凄いことだと思います。
で、あれでちゃんと面白いというのが凄いんだと思います。吹き出さずに居られないというのが。
へらちょんぺ。
ネタは…兄と弟が入り乱れつつ、服を脱いだり歌をアレしたり。名前だけは知っていましたが、初見。
たびたびできる、兄弟入れ替わり待ち。ざわめく客席。付けがたい感想。見ないと分かりません、何が起きているかは。
これで全組終了、明転後げんしじんさんが入り、芸人を一組ずつ出順に呼んでいく。ここで、東京ロンリーboysがかつてげんしじん事務所(げんしじんさんが作った芸能事務所)所属だったことを知る。だから道具の出し入れをロンリーさんがしていたわけか。各組それぞれ感想などの一言と告知をし、次回雑音フェティッシュの告知をして終了。
開演時間が他のライブに比べて遅いせいもあってか、客席の後方にはちょっと大人なお姉さんがたやお兄さんがたもいらっしゃって、かつ前方の若いお客さんの盛り上がりもあり、楽しくて面白いライブでした。特に期待していなかったフレッシュコーナーもすごくレベルが高くて、ぜひまた機会があれば行きたいライブです。
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